井上陽水英訳詞集 [日常]
日本文学研究者 ロバートキャンベル氏が先月 「井上陽水英訳詞集」(講談社)を出版した。
厳選した50曲が翻訳されている。
キャンベル氏は、若い時10年間ほど福岡の九州大学で研究活動をしていたが、その時ご当地シンガーソングライターの井上陽水の楽曲にハマったらしい。
日本文学を研究していたため、陽水の精緻に計算され尽くした曖昧さと夢のような世界観。自分の深いところに巣くう迷いや、悩みをくすぐるような歌詞は、日本文学研究者として、他のソングライターに比べて群を抜いていたように感じたため興味を持ったらしい。
しかし、それを翻訳しようとすると言語の壁にぶち当たり、結構悩んだようだ。
日本語特有の曖昧な表現、現在か過去なのかの時制、単数なのか複数なのか、男なのか女なのか、主語は何なのか、、、などなど、英訳するのが本当に難しかったようだ。
最終的には、陽水本人にインタビューして、この部分は何を指しているのか、イメージは男なのか女のか、、曖昧な部分を質問していき、今回の翻訳が完成したそうだ。
例えば、「傘がない」
当初、「I've got no unblella」 だったのだが、陽水からダメ出しが出て、誰か特定の人の傘になってはいけない、という指示で
「NO UMBLELLA」で落ちついたというように、陽水の世界観を正しく伝えることに注力したらしい。
私の友人に万葉集や平家物語を研究しているアメリカ人がいるが、それらの世界観は、恥ずかしながら彼からわかりやすく教わった経験がある。
ある国の文化や価値観をその国以外へ広く理解してもらうには、このような言語の壁をなくすように、両方の国(言語)を理解し体感した方々がその作業を行うことがもっとも効果的だと思う。
例えば村上春樹氏の小説も、それを理解し、さらに数多くの言語にその世界観を翻訳できる優秀な翻訳家が正しく翻訳できたからこそより多くの国々でも理解されるようになったのだと思う。
今後もそのような人材が育ち自由に活動できる土壌を作らないと文化の理解は進まない。
各国がプライオリティーをあげて取り込むべき課題ではなかろうか?
厳選した50曲が翻訳されている。
キャンベル氏は、若い時10年間ほど福岡の九州大学で研究活動をしていたが、その時ご当地シンガーソングライターの井上陽水の楽曲にハマったらしい。
日本文学を研究していたため、陽水の精緻に計算され尽くした曖昧さと夢のような世界観。自分の深いところに巣くう迷いや、悩みをくすぐるような歌詞は、日本文学研究者として、他のソングライターに比べて群を抜いていたように感じたため興味を持ったらしい。
しかし、それを翻訳しようとすると言語の壁にぶち当たり、結構悩んだようだ。
日本語特有の曖昧な表現、現在か過去なのかの時制、単数なのか複数なのか、男なのか女なのか、主語は何なのか、、、などなど、英訳するのが本当に難しかったようだ。
最終的には、陽水本人にインタビューして、この部分は何を指しているのか、イメージは男なのか女のか、、曖昧な部分を質問していき、今回の翻訳が完成したそうだ。
例えば、「傘がない」
当初、「I've got no unblella」 だったのだが、陽水からダメ出しが出て、誰か特定の人の傘になってはいけない、という指示で
「NO UMBLELLA」で落ちついたというように、陽水の世界観を正しく伝えることに注力したらしい。
私の友人に万葉集や平家物語を研究しているアメリカ人がいるが、それらの世界観は、恥ずかしながら彼からわかりやすく教わった経験がある。
ある国の文化や価値観をその国以外へ広く理解してもらうには、このような言語の壁をなくすように、両方の国(言語)を理解し体感した方々がその作業を行うことがもっとも効果的だと思う。
例えば村上春樹氏の小説も、それを理解し、さらに数多くの言語にその世界観を翻訳できる優秀な翻訳家が正しく翻訳できたからこそより多くの国々でも理解されるようになったのだと思う。
今後もそのような人材が育ち自由に活動できる土壌を作らないと文化の理解は進まない。
各国がプライオリティーをあげて取り込むべき課題ではなかろうか?
2019-06-02 11:46
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