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九州文学ぶらり旅 [日常]

九州文学ぶらり旅 というタイトルの西日本新聞のコーナーがある。
今日のその内容は印象に残ったので、下記、自分の備忘録とする。(あしからず)

今回は、熊本県玉名市の温泉地 小天。

知に働けば角が立つ。
情けに掉させば流される。
意地を通せば窮屈だ。
とかくに人の世は住みにくい。

は、ご存じ 草枕 の一節。



夏目漱石が熊本の旧制五校(現熊本大学)に勤務していた時、小天を訪れ発想したそうだ。
因みに、坊ちゃん は熊本五校での経験から書かれている。

草枕は漱石の知的作品群の中でも特に知的で高尚な小説と言われている。

その中での一節、

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするがゆえに尊(たっ)とい

憐(あわ)れは神の知らぬ情で、しかも神に最も近き人間の情である。


いやいや、実に名文だと思う。
端的に且つ無駄な形容詞を使わず、まるで聖書の一節のようにも感じられる。

後のロンドン留学で神経衰弱になった漱石は友への手紙に「日本流の旅行がしてみたい。小天行きなど思い出すよ」と書いている。


そこまで言われると、この小天とやらに行きたくなってくる、、。


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