台風９号が今朝福井に上陸したと思ったら静岡県へ南下して熱帯低気圧になった。
なんとまあ、特異なコースをたどったことだろう。
福井に上陸したのは統計史上初めてのことらしい。
東海地方から関東にかけて集中豪雨で川が氾濫したり道路があちこちで冠水。
体育館に避難した方々は昨日の今頃次の日にこんなことになるとは夢にも思っていなかっただろう。
今日は朝からいろんな会議が続いたため会社の外がどうなっているのか、帰宅時までまったくわからなかった。
横断歩道が冠水していて渡れなかったりと、いつの間に雨が降ったのかキツネにつままれた気分だった。
帰宅時は雨もポツポツ降っていたので自宅の最寄りの駅からバスに乗った。
以前にも書いたことがあるが、子供の頃から、バスに乗ると一番に降車のピンポンを押すことが習性になっているので、今宵もそのつもりで乗り込んだ。
よく塾帰りの生意気な小学生と遭遇することがあり、彼もいつも一番押しを狙っているのだが、このような根性は潰さないといけないという衝動から、毎回、勝負を挑み、潰している。
このような世直し奉行的行動に我ながら辟易しているが、習性なのでしょうがない。
今日は、運転手の後ろの席に２歳くらいの女の子が座って横にお母さんが立っていた。
女の子は降車ボタンを押したくてたまらないようで、手を伸ばしているが、なかなか届かない。
私は淡々と生来の習性により無意識に人より先に降車ボタンを押そうとしたが、この女の子のお母さんが、女の子に押しなさい、、、と促している姿が目に入った。
『うう〜〜ん、、、』私が今押したらこの子の心が傷ついてしまうのではなかろうか？
そして大人になったら、傷口も大きくなってこの子の人生に大なり小なり影響を与えてしまうのではなかろうか？
など、いろんなことを思いめぐらし、自分の手を下ろしてしまった。
そしてしばらくすると、、ピンポ〜〜ン と心地よい音とともに母子が嬉しそうな笑顔で降りて行く姿を見て、『ああ、いいことをした』と思ってしまった。
いったい、なんだこの展開は、、、と自分を客観的に見ると、何を考えているのかわからない変なおっさんに行き着いた。