秋月 承平堂

秋葉原に私の好きな秋月電子通商という店があるが、今回はそこではない。

福岡県にある　秋月は、国の伝統的建造物群保存地区に指定されており、地区内の家屋は昔ながらの工法で建築物を造ると国の補助が受けられる。




　

増築や改築で補助を受けるケースはあったが、ここ承平堂は新築で補助を受けたとのこと。

この承平堂は、私の大学時代の恩師個人が建てたもので、ギャラリーと創作活動に興味を持つ若者が集える場所として設計されている。

横浜で同窓会を行ったとき、秋月に来る時は寄ってくれと言われたまま、数年経ってしまい、気になっていた。

先生が秋月地区を調査し、この地区を伝統的建造物群保存地区に申請し指定を受けたという経緯なのだが、結局ご自身で建物まで建ててしまった。

どんな場所にどんな建物を建てられたのだろう？とずっと思っていたが、百聞は一見にしかず。
長屋門があり、しっかりと街にとけ込んだ素晴らしい建物が建っていた。

秋月は学生時代から四季折々頻繁に訪れていたが、本当に久しぶりの訪問となった。
町並みは全く変わらず、つい昨日来たような感じだ。

これも保存地区に指定された賜物だ。

ヨーロッパではこんなことは多くの街で当たり前のことなのだが、日本は素晴らしいものがありながら、１０年もすると街全体が大きく変化しているということが普通に起きている場合が多い。

変化しないようにするということも大きなエネルギーが必要だが、とても重要なことだと思う。