その発祥については諸説あるが、万十屋に関しては、戦後食糧難で何もなかった頃、捨てられていた『もつ』を立派な料理として確立させた初代女将(松隈ハツコさん)がここ、空襲を受けなかった早良区の住宅街の中で始めたのがこの店のはじまり。
ずっと庶民の味として細々続けていたが、福岡に在住していた小説家 壇一雄のもとを長男 壇太郎さんが定期的に訪れるようになり、この店の常連となった。
その後、太郎さんが雑誌や航空会社の機内誌等で紹介したのがきっかけでもつ鍋が全国的に大爆発した。
私も当時、機内誌で情報をゲットした一人だ。
東京を始め各地にもつ鍋屋さんが開店し一大ブームになった。
元祖万十屋にも全国からお客さんが殺到し、このお陰?か近年この場所に大きな鉄筋の店となり移転した。
- 食
ここが、玄関。
壇さんの紹介記事を見て以来約20年、行こう行こうと心に思いつつ、やっと本日その夢が実現する。
緊張の一瞬だ。
ふたはしない。野菜がふたになるそうだ。
これは癖になった壇さんの気持ちがわかる。
最後は残ったスープにちゃんぽん玉をいれてすべていただく。
ああ~~、おいしい。
元祖はやはり違うなあ。
また、来よう。
ご馳走さまあ