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ジブリの絵職人 男鹿 和雄(おが かずお)展  [日常]

ジブリのアニメの原画は宮崎駿さんが書いているとずっと思っていたが、すべては自ら書いておらず分業しながら制作していることを知った。
もちろん重要なキャラクターなどはご本人が制作されているようだが、画面の風景や背景はその専門家がいて、彼らが原画を制作している。
 そこで知ったのが、アニメーションの背景美術という領域だ。
特にジブリ作品の風景や背景にはいつも感嘆させられており、その担当を担っていた男鹿和雄さんの展覧会が開催されている東京都現代美術館(Musium of Contemporary Art Tokyo)へ行ってみた。
 前々から、この美術館へは無理をしても行かなくてはと思っていたのだが、幸いにも今回のようにいい企画がおこなわれたので、勇んで駆けつけた。


男鹿さんは、テレビアニメの背景美術からスタートし、映画作品、そして最近は映画を離れてジブリも退職し、フリーランスとして独自の世界を築かれようとしている。
テレビでは、侍ジャイアンツ、はじめ人間ギャートルズ、ガンバの冒険、宝島、あしたのジョー2、ユニコ、幻魔大戦、カムイの剣、時空の旅人、はだしのゲン、夏服の少女たち、妖獣都市。

映画では、となりのトトロ、魔女の宅急便、紅の豚、おもひでぽろぽろ、平成狸合戦ぽんぽこ、耳をすませば、猫の恩返し、もののけ姫、千と千尋の神隠し、ゲド戦記、ハウルの動く城、空想の空飛ぶ機械達
などがある。
 これは、となりのトトロのメイの家。


アニメの背景といっても見方によってはそれはそれは素晴らしい世界だ。

 このように人間が見て感じた印象的な部分を誇張し、コントラストをつけて表現できる。
この表現は逆に写真やビデオではなかなか困難な表現手法となる。
とくにすごいのは光と影を意識的に演出しているところだ。
夏の木陰、雨降りの田園風景、夕方の美しい海や彼方の夕焼け雲、、、。
強く感動した映像を凝縮して表現しているためその直接的なインパクトは計り知れない。


これは、会場内に飛行機のセットがつくってあり、そこに座って窓の外を覗くことができるのだが、紅の豚の一場面で海岸沿いの街並の空撮シーン。
こうやってまどの外を覗くと本当に映画の一シーンに入り込んで、飛行機にのっているようだ。
まことに感動ものだ。
素晴らしい出来だ。

 特にこの展覧会で感じたのは会場に来た人々の表情だ。
みんな明るく微笑んでいる。こんな展覧会初めてだ。
とてもいい経験をした。

 因に、入場券を買うのに20分、入場するのに100分、会場内をきちんと見ると会場内で2時間くらい、総計3〜4時間くらいかかる覚悟で臨まなくてはならない。

※掲載している画像は写真撮影可の作品を撮影したものです


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コメント 4

しんちゃん

すばらしい展覧会があってますね。
光と影が、すばらしいですね。

昔、モノクロで遊んでたとき、イルフォードのネガをよくつかってまして、
自分で引き伸ばしてましたが、

その、陰影がよみがえってきました。
by しんちゃん (2007-08-27 23:33) 

kaoru

おはようございます。
うわぁ〜素晴らしい展覧会ですね。
男鹿和雄さんの世界に引き込まれます。
総計3〜4時間くらいかかる覚悟が必要なんですね。
それでも近くだと見に行きたいです。
by kaoru (2007-08-28 07:42) 

kan

しんちゃん>イルフォードを使ってたんですか、なかなかおしゃれですね。
自宅で現像してたのですか?

ジブリのアニメ映画の背景はず〜〜と気になってました。
今回その謎が解けたました。
by kan (2007-08-28 21:07) 

kan

kaoruさん>いつも訪問ありがとうございます。
遠方から来た方がたくさんいましたよ。
さすが100分並んでいると疲れました。
by kan (2007-08-28 21:10) 

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