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楽しんで、、 [日常]

このところ、多様なスポーツ選手権等が続いている。
水泳、卓球、陸上、、、あげ出したらキリがないが、競技開始前の選手へのインタビューを聞いていると皆さん一様に、「楽しんでやります」「楽しんできます」などと回答して競技に臨んでいる。

誰も「頑張ります」とか「頑張ってきます、、」などと言わない。

この「頑張ります」だが、どうも日本特有の表現のようだ。

ずいぶん昔の話になるが、うちの子供達がサッカーチームやスイミングクラブに所属してスポーツしていた頃、現場で子供を試合等に送り出す時の親の言葉が日本人とアメリカ人とで違うことに気がついた。


私自身の場合、それまで受けてきた教育では、試合などに臨む時、親からは「頑張ってきなさい」とか「頑張れ!」と声をかけられたものだった。
この頑張るだが、調べてみると、
「頑」・・・かたくな、かたいじ、融通が利かないという言う意味。
「張る」は・・・肩肘張る、突っ張る、緊張・・・という言葉に使う。
体に力をいれて歯を食いしばって「ガンバル!」っていう感じか?
辞書では、
困難にめげないで我慢してやり抜く。「一致団結して―・る」
と書かれている。

つまり、「歯を食いしばって我慢してやり抜け!」と言われていることになる。

こんな場面で、水泳大国 米国の親たちは、どのように表現しているのだろうか?
子供のスイミングクラブには米国人もいたため聞いてみると、
「Enjoy!」なのだそうだ。
「楽しんで!」 まあ、リラックスして試合に臨んで楽しむ、、ということになる。
日本の 歯を食いしばって我慢して、、、とは真逆の意味だ。

なるほど、と眼から鱗が落ちた瞬間だった。
では、頑張る という日本語は 英語でどう表現するのか? 

 単語がない と言われた。

そのような概念がないそうで、あえて言えば Do your best (最善を尽くせ)くらいかなぁ、、
あるいは、 Keep it up (don't give up) かなぁ、、とのこと。

また、私は昔から 『努力、根性、忍耐』 という言葉が大嫌いで現在もそのように生きているが、
そんなことで、この米国人から話を聞いて以来、俄然自信を持つようになり、我が家の子供達が試合に臨む時は、「楽しんでこい」と言うようにしていた。

それから数十年経ってしまったが、最近 選手たちが楽しんできます、、などと言い出したのを聞くにつれこのことを思い出すようになった。

先日の甲子園での慶応高校の選手達もグラウンドに出て行く時、「楽しんできます」 と言っていたなぁ、、。

時代もスポーツ選手も親達も変わってきたようだ、、。

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しん

昨今、日本人の体格も良くなり、各方面での
活躍が見られますね。
今あってるバスケットボールなどでは、
聞きかじりで違ってるかもですが、
スラムダンクの中の「諦めなければ終わらない」みたいな
話も影響しているのでしょうか?
「楽しんで来なさい」は良い表現ですね。
by しん (2023-09-02 02:17) 

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