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お疲れ様 毛利さん、頑張って 淺川さん [日常]

東京のお台場にある 科学未来館の館長、元宇宙飛行士の 毛利衛 さんが、来年2021年3月末で館長を退任することが発表された。

科学未来館はロボットやAI、宇宙など近未来の世界についての素晴らしい展示がおこなわれているので、よく伺わせてもらった。

後任の館長は 淺川智恵子さんに決まった。
淺川さんは、現在、IBMのフェロー として活躍されている。
中学生の時に失明し、日本IBMに入社後は視覚障害者向けのウェブの開発を行い、2019年 全米発明家殿堂入りを成し遂げられた。


ウェブの黎明期(1995年〜)から、私は、IBM社とのやり取りの中から、読み上げ機能や拡大機能などウェブが持つ潜在的な可能性に着目し、将来の普及時に混乱しないよう、さらには将来のウェブ従事者の道標的なガイドラインの必要性を感じ、業界の関係者が集まっての勉強会やガイドラインの整合性などを議論していた。
その中でも視覚障害者が迷うことなく正しい情報を得られるようなガイドラインを作るために苦労していた。
なぜなら、当時の各企業の担当者はみなさん視覚についてはほぼ健常者であったため、なかなか説得力に欠ける状態であった。
そんな中、我々コミュニティーのなかに彗星の如く現れたのがIBMの研究所におられた淺川さんだった。
ウェブの世界では、この領域をアクセシビリティーと呼び、その考え方をまとめたものが アクセシビリティーガイドライン。
国や企業からいろんなガイドラインが発行されたが、具体的でより現実的に説明されているのが淺川さんを中心としてまとめられたガイドラインだったと思う。
当時、自治体や各企業のウェブにアクセシビリティー対応をお願いしてもなかなか受け入れられない時代が続いたが、最近では、世の中のかなりのウェブサイトがガイドラインに準じた作り方になってきた。

現在、ウェブページの下の方や、このサイトについて などのページで、アクセシビリティ対応について言及しているようだ。
ここまで来るのにやはり20年以上かかってしまったが、世界共通の一貫した考え方で作られたページの情報を視覚障害のあるなしにかかわらず享受できるようになったことは素晴らしいと思う。

彼女は現在、ウェブグランプリなどでのアクセシビリティー領域の審査のリーダーを務めながら、ウェブの更なる利便性向上に貢献すべく活躍中だ。

来年からの新たなステップでの刺激的なご活躍を祈りたい。

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