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ターミナル [日常]

劇場公開が2004年で、残念ながら見る機会を逸していた映画だったが、幸いにも、6日(土)、TVで放送されるというので、やっと見る事が出来た。
確か2004年の東京国際映画祭のクロージング作品だったような気がする。

スティーブン・スピルバーグ監督、トムハンクス主演という興味深い組み合わせ。
飛行機が出発直後、母国がクーデターのため政府が崩壊しパスポートが効力を失い、どこかの空港のトランジットエリアで9ヶ月待たされたという程度しか映画の詳細の事前知識もなかったが、
今回初めてその舞台がニューヨーク ジョンFケネディー国際空港であることがわかった。
 しかし、その映像を見る限り、実際のJFKとは違うということがわかった。
待合室のデザインも違うし、バックで流れていた成田行きユナイテッド航空(私がいつも利用している便)のゲート番号も全く違う系統をアナウンスしていた。
あれは明らかにセットだろう。
ただ、場面に出てくる店は実際に出店している店であったためなんとなく全体の雰囲気は醸し出されていた。

 主人公ヴィクトル・ナヴォルスキーがニューヨークにきた目的(ジャズ奏者 ベニー・ゴルソン のサインをもらいにきた)も笑わせる。
 主人公が劇中ロシア語らしき言葉をしゃべって、他の入国管理法違反者の通訳をしたりしていたが、あれはロシア語ではない。
ロシア語らしき特徴を誇張した、いわばタモリ語みたいなアドリブものだった。
 入国管理局、ターミナルの従業員たちのやりとりや登場人物達の出身国による考え方などほぼ典型的に表現されており、更に最後に恋に落ちるという、いかにもアメリカ映画という展開だ。

ところどころで、アメリカ合衆国の人権に関する考え方や建国の精神などをちりばめて表現していたが、監督の狙う所だったのかもしれない。

すったもんだしたが、それまでの9ヶ月間の時間が何だったのだろうか、主人公は結局、多国籍のターミナル従業員や入国管理局スタッフたちの配慮でVISAなしでアメリカに入国できてしまう。
タクシーでレキシントン通りのジャズクラブへいき、ベニー・ゴルソン(本物が出演していた)のサインをもらってすぐそのまま、JFKへ戻っていった。

国とは何なのか、入国審査の考え方、国家権力、、、などなど改めて考えさせられる作品だった。




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