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8月20日 [日常]

shajiten-img400x400-1280993263i7vkgi80535.jpg1988年8月20日、私の仕事仲間であった 生田 朗(いくた あき)氏の命日。

もう22年経ってしまった。
毎年この時期になると思い出さざるを得ない出来事のひとつになってしまった。

彼は坂本龍一のマネージメント会社代表、そして優秀なマネージャーであった。

私は、1988年6月24日、坂本さんのアルバム『NEO GEO Live in New York』のハイビジョンビデオのプロデューサーとして、ニューヨークのビーコンシアターライブでの収録を行っていた。

当時、世の中の一般家庭では、まだハイビジョンを見ることができなかったが、
将来のハイビジョン時代に向けての収録でもあった。





 このライブに向けてアーティスト側の窓口としてAki(生田 朗)さんと代官山の彼の事務所で打ち合わせをするためにお会いしてからのおつきあいとなった。
当時流行っていたパソコン通信をするために、彼が欲しがっていたラップトップの通信機能付きのソニー製ワープロ(PRODUCE)をプレゼントしたら大喜びで、そのまま、ニューヨークのビーコンシアターの現場まで持ち込み、坂本さんとの打ち合わせにもそのワープロを使っていた。
暗いシアター内の現場でそのワープロのディスプレーの光に照らし出される彼の姿が今も忘れられない。

私は、このライブのために東京からほぼ日帰り(一泊したが)の出張。
ライブ収録後、私はそのままニューヨークから東京へ、Akiさんは、夏休みをとるとのことで、メキシコへ向かった。

帰国して8月20日、都内のハイビジョン編集スタジオで編集中に電話がかかってきて彼の死を知らされた。
休暇中のメキシコで自動車を運転中の事故死だった。
スタジオの外は今日のようにとても暑い日で青い空に入道雲が湧いていた。

葬儀は青山葬儀場
私には初めての場所だったが、最初で最後にしたいと思った。
祭壇でお別れの焼香をするとき、『すぐ行くからな、待ってろよ』と心でつぶやいたのを今でもはっきり覚えている。
なぜそうつぶやいたのか、今でもわからない。
全く意識しなかった言葉が出てきたので、自分でも驚いた。

その後、奥さんの吉田美奈子さんから会葬御礼の手紙が届いた。
私は、美奈子さんのデビューの頃からのファンでLPも全部持っている。
こんな形で手紙をもらうことになろうとは夢にも思わなかったが、人生何が起こるかまったくわからないと痛切に感じた。

335x600-2008081300023.jpgこれは、そのニューヨークライブを私がプロデュースし、編集したビデオだが、これを見ずして彼は逝ってしまった。



335x600-2008081300024.jpg印刷が間に合うというので、ジャケットの裏面下方に黒文字で急遽次のようなメッセージを追加してもらった。

to Aki
falling leaves,
time passed,
still clear.





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