握手

ここ数年、海外と日本人、あるいは外国人と日本をテーマにしたTV番組がやたら多くなった。
それらのTV番組の中で日本人と外国人が握手をするシーンをよく見るのだが、ものすごく違和感を感じてしまう。
ずっと前から思い続けていたが、あまりにも顕著なのでここに備忘録として記載しておく。

握手のシーンで９０％以上の日本人が、両手で相手の片手を包み込んで握手しているのだ。
最初は深く感動した証として両手で包み込んでいるのか、、、と思っていたのだが、あまりにもその形が多すぎて、最近は目障りになってきた。

ひょっとしたら、握手の仕方を知らないのではないか？？
と思うようになってきた。


そもそも礼儀作法というのは国や地域によって異なるものだが、コミュニケーションの基本は相手の文化を理解して、郷に入っては郷に従うことからスタートすべきかと思う。
異国へ行って自分の慣習を最優先させると意図しない結果を招く場合が多い。

先日、洞窟に入ったタイの少年たちが救出され、病院でインタビューされていた時、皆最後に手を合わせて合掌していた。
これはタイでの挨拶の基本的な形式だ。
日本では、お辞儀に相当するものだろう。
時々、日本に来た外国人が日本人に合掌して挨拶するシーンを見かけるが、あれは日本での挨拶の形式を知らないかで、間違ったことを行なっているいい例だが、多くの日本人はそんなことは指摘せず、大きな心で受け止めていることだろう。

話は握手からそれてしまったが、
通常の握手は片手で行うのが基本。
女性との握手は、女性が先に手を出さない限り行なってはならない。
男性同士の場合は力強く、女性との場合は優しく握る。
手袋をつけている場合は、必ず外して行う。
などなど、、、
その他細かくまだまだ注意すべき点がある。
握手といえども西洋文化の長い歴史の中で成り立っている。
このような西洋文化のエチケットやマナーは、英語などの外国語の授業中に行うべきだろう。
コミュニケーションは相手方の文化や考え方を理解して上で成り立つものであるから、特に外国語の教育時には必須ではないかと思う。

このまま放置しておくと、日本人は両手で握手する民族だと思われてしまうかもしれない？！

いや、それがどうした、、と思われる方もいると思うが、冷静に考えるとこれは挨拶の仕方なので、今後もそのような形を通されて、それはそれで素直なコミュニケーション表現として、今後広がっていく可能性も否定できない。