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消えていく過去 [日常]

最近、我がご町内で一斉に世代交代の時期で、次々と建て替えや土地の分割が行われ出したという話を書いたが、いまだにボツボツと続いている。
ある日気がつくと更地になっていて、あれっ ここどんな家だったっけ?? と、なかなか思い出されないことがある。
多分数ヶ月経って新しい家が建つと、多くの方々がもうその前の様子は忘れているだろう。
そして、数年経ち、数十年経つともう誰も過去の様子を語れることができなくなっているはずだ。

町内の街並みでこうなのだから、市街地や大きな範囲になると尚更わからなくなるだろう。
30年前の街並みやこの通りにはどのような建物が建っていて何を営んでいたのか、、などなど。
もちろん、行政などで時代時代の様子をきっちり記録してアーカイブ化し続けているのであればそのようなことはないのだろうが、意外とそういうところは少ない。


何年か前だったが、こんなTV番組があった。
広島の爆心地界隈の戦前の街並みはどんな街並みだったのか?
これはもともと行政で記録もしていないし、資料も無い。
あるのは、現在生きておられる方々の記憶のみ。
そこで当時の町内に住んでおられた方々を訪問して話を聞きながら地図を作り、その路地や通りにどのような建物が並んでいたのかなどを、希薄になった記憶を積み重ねながら地図を作り その様子をバーチャルCG にするということをNHKが企画し、番組を制作した。
まさしく、このような活動を日本全国さらには世界中の街街で行うと過去の様子、現在の様子がアーカイブされていくわけだ。
それは、大変な作業だったが、ふと思い起こすと、Googleが世界中の街並みやビルの中を毎年記録していることに気づく。
そう、ストリートビュー。
最初は単なる実写地図だな、と思っていたが、年を重ねるにしたがって貴重な過去の様子のアーカイブとなり、今まで消えていた過去をしっかりと生き生きと見ることが出来るデータベースとなっている。
これは一民間企業が行っているわけだが、国や自治体が継続的に行う事業としてもいいのではないだろうか?

これから20年後50年後の人類が、様々な目的のために、当たり前のように過去を見ることが出来る貴重なアーカイブとなるだろう。
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